概要
福引屋は、正式には「蓬莱館 福引屋」といい、新潟県長岡市の蓬平温泉に佇む宿です。商売繁盛や開運で知られる高龍神社のほど近く、静かな山あいの温泉地で穏やかな時間を過ごせます。1869年に療養湯「蓬莱屋」として創業し、その長い湯治の歴史が、今も宿の雰囲気に息づいています。
滞在中は、館内のあちこちに福のモチーフが感じられます。恵比寿様や招き猫、打ち出の小槌などの縁起物が飾られ、宿名にも「福を引き寄せる」という思いが込められています。毎晩開催される宿の福引イベントでは、あたたかく和やかで、どこか遊び心のあるひとときを楽しめます。
華やかなリゾートではありませんが、畳敷きの客室、なめらかなアルカリ性単純硫黄泉、新潟の発酵文化を生かしたお料理、高龍神社や山あいの風景へのアクセスの良さが魅力です。ゆったりとした素朴な時間が流れ、土地らしさをしっかり感じられる、昔ながらの温泉旅館に泊まりたい方にぴったりです。
客室
客室は、畳敷きに座卓や座椅子、布団を備えた和室です。シンプルながらゆったりとしており、湯浴みや食事、蓬平の散策のあとに静かにくつろげる空間になっています。客室内ではWi-Fiを利用でき、テレビ、ヘアドライヤー、電気ケトル、空の冷蔵庫、個別空調、お茶セット、タオル、浴衣、スリッパ、歯ブラシセット、シャンプー、コンディショナー、ボディソープが備わっています。
高龍館のスタンダード客室は3階から5階にあり、10畳に加えて2畳ほどのスペースが付いています。バス・トイレ別で、大浴場以外でもプライベートな空間を確保したい方に便利です。カップルやご家族、ご友人同士の滞在にも向いています。
「大黒の間」は高龍館の最上階にあり、12畳の和室が2間続きになったお部屋です。合計24畳ともっとも広く、大人数の家族旅行やグループ滞在に適しています。1室に集まって過ごしたり、ゆったりと使い分けたりできる、開放感のある昔ながらの間取りです。
「弁天の間」は本館3階にあり、8畳または10畳の造りです。蓬平の四季折々の自然を望み、落ち着いた昔ながらの旅館らしい雰囲気を楽しめます。お部屋に浴室はないため、入浴は館内の共用浴場を利用します。
お食事
福引屋のお食事では、新潟が誇る深い発酵文化を感じられます。新潟は日本酒や味噌、醤油をはじめとする発酵食品で知られ、この土地ならではの食の個性が夕食の主なコースにも生かされています。基本会席は、ゴ・エ・ミヨ掲載店として知られる岩室温泉の「KOKAJIYA」の監修によるものです。
夕食では、旬の食材や地元産の恵みに、味噌、酒粕、塩麹などの発酵のエッセンスを取り入れています。味わいに奥行きとやさしさが生まれ、新潟らしさをしっかり感じられる創作和食に仕上がっています。濃厚さだけに頼るのではなく、発酵の力やバランス、丁寧な仕事によって旨みを引き出しているのが魅力です。
夕食プランのひとつには、長岡の発酵牛鍋と新潟の旬菜を楽しめるものがあります。別のプランでは、のどぐろの塩焼きと和牛ステーキという2つの主役食材を味わえます。献立は季節や仕入れ状況により変わるため、滞在時のお料理内容は異なる場合があります。
朝食は、朝を心地よく始められるやさしい和朝食です。高龍神社へのお参りの前や、長岡方面へのお出かけ、新潟の里山めぐりの前にもぴったりです。
温泉・癒やし
福引屋の湯は、蓬平温泉のアルカリ性単純硫黄泉を使用しています。pH値は9.3で、肌あたりはやわらかくなめらかです。地元では肌にやさしい温泉として親しまれ、肌の悩み、神経痛、糖尿病、筋肉痛、冷え性、肩こり、関節痛、腰痛、切り傷、運動麻痺などへの効能があるとされています。
蓬平温泉には600年以上の歴史があります。1390年、傷を負った武士が龍神のお告げに導かれて霊泉を見つけたという伝説が残されています。その後、太田川沿いの湯治場として発展し、古くから心身を休めたい人々に親しまれてきました。
内湯の大浴場は男女別です。男性浴場は「商売繁盛の湯」、女性浴場は「家内安全の湯」と名付けられています。どちらも清潔な脱衣所や洗い場、入浴アメニティを備え、蓬平ならではのなめらかな湯ざわりを楽しめます。
現在、露天風呂は設備不具合のため休止中です。そのため、温泉は館内の男女別内湯が中心となります。貸切温泉の案内はありません。
タトゥーのある方へ
福引屋には共用の大浴場があり、タトゥーのある方はこれらの入浴施設をご利用いただけません。
館内施設
館内には、到着後や湯上がりの合間にくつろげる広々としたロビーラウンジ「福はうち」があります。売店「福袋」では、地元の工芸品や小物、地域にちなんだお土産を取りそろえています。湯上がりには「一服」でひと休み。待ち合わせやクールダウン、客室へ戻る前のゆったりした時間にぴったりの静かな空間です。
このほか館内には、大広間「福舞」、小さな和室「福縁の間」、会議室「おふく」もあります。家族の集まりやグループ滞在、会議、お祝いの席などに利用できます。女性限定のクレイパック施術は、一部の月曜日に事前予約制で受け付けており、館内の一室で川のせせらぎを感じながら体験できます。
バリアフリー対応として、館内一部の車椅子利用、車椅子の貸し出し、客室内の洋式トイレ、大浴場浴槽の手すり、館内の車椅子対応トイレを備えています。コピー・FAXサービスはフロントで利用できます。なお、和風サロン、ラーメンコーナー、カラオケサービスは現在休止中です。
周辺で楽しめること
滞在中にもっとも訪れやすく、また特別感のあるスポットが高龍神社です。入口までは徒歩約3分、本殿までは約5分ほど。途中には長く急な石段がありますが、エレベーターも利用できます。朝食前の朝参りなら、澄んだ空気の中で体を動かしながら、この地に伝わる龍神伝説や開運信仰をより身近に感じられます。
車で約20分の宮内・摂田屋エリアでは、長岡の発酵文化にも触れられます。この歴史ある地区は、日本酒、醤油、味噌づくりで知られ、古い蔵の建物や地域のものづくりに根ざした食体験を楽しめます。
自然を楽しむなら、車で約5分の不動滝へ。3段に流れ落ちる落差約50メートルの滝で、水への信仰や龍神信仰ともゆかりがあります。山古志も魅力的な訪問先で、棚田や「やまこし復興交流館おらたる」、春から秋の特定日に行われる牛の角突きなどを楽しめます。
少し足を延ばせば、「錦鯉の里」、「寶徳山稲荷大社」、「道の駅 ながおか花火館」、「新潟県立歴史博物館」、「国営越後丘陵公園」、「雪国植物園」、「新潟県立近代美術館」などにも出かけられます。長岡周辺ならではの錦鯉文化や神社の歴史、花火、地域の歴史、花々、森林散策、アートに触れられます。
基本情報
チェックインは15:00から、チェックアウトは10:00までです。福引屋の客室数は21室で、敷地内に駐車場があります。JR長岡駅からは路線バスやタクシーのほか、予約制の送迎も利用できます。送迎は通常、午後に長岡駅東口を出発し、翌朝に旅館から戻る運行です。大人数の場合も、事前相談で送迎対応が可能です。
車の場合は、長岡南越路スマートインターチェンジから約25分、小千谷インターチェンジ・中之島見附インターチェンジ・長岡インターチェンジからは約40分です。
福引屋は、土地の魅力をしっかり感じながら、静かな里山の温泉旅を楽しみたい方におすすめです。なめらかな硫黄泉に浸かり、新潟の発酵文化を生かした食事を味わい、徒歩で高龍神社を訪れ、福を招く思いに包まれた旅館ならではの滞在を楽しめます。



















