概要
龍洞は、群馬県みなかみ町北部の奥まった山間エリア、湯の小屋温泉に佇む温泉旅館です。標高約800メートル、木の根沢川のほとりに建ち、周囲には春の新緑から秋の紅葉、そして冬の深い雪景色へと移ろう山林が広がります。
この宿の最大の魅力は、敷地内に点在する18の貸切露天風呂です。それぞれ湯船の形や趣が異なり、予約不要・追加料金不要・時間制限なしで、すべてのお風呂を自由に巡れます。
龍洞は約2,000坪の敷地に5棟22室を備えています。客室は、川沿いや山向きの和室から、メゾネットタイプ、専用露天風呂付きの離れ風客室まで多彩です。
建物や湯処は、敷地全体を見渡すと龍の姿を表すように配置されています。この意匠は藤原地区に伝わる龍伝説にちなんだもので、各お風呂にも「龍」を意味する「りゅう」の名が付けられています。
客室
東館には川沿いの和室が6室あります。各客室は12畳で、布団利用で最大4名まで宿泊可能です。窓の外には建物脇を流れる木の根沢川のせせらぎが聞こえます。こちらは喫煙可能なお部屋のため、禁煙をご希望の場合は別タイプをお選びください。
南館には10畳から12畳の和室が6室あります。各客室には窓際の広縁があり、山側に面しています。お布団は畳に敷かれ、最大4名まで宿泊できます。
西館には2階建てのメゾネット6室があります。標準タイプの2室は、1階に8畳の和室、2階に6畳のツインベッドルームを備えています。和室上部の天井高は約5メートルあり、開放感のある中心空間をつくり出しています。定員は最大4名です。
西館のうち4室のメゾネットには、専用のテラス風露天温泉風呂が付いています。各客室は8畳の和室、6畳のツインベッドルームに加え、最大6名まで対応できる追加の就寝スペースを備えています。電子レンジも利用できます。
川沿いには半離れタイプの客室が2室あります。各室には8畳の和室、6畳のツインベッドルーム、そして源泉かけ流しの専用露天風呂を備えています。定員は最大4名です。
完全離れの2室は、最も高いプライバシー性を備えています。それぞれ独立した建物に、10畳の和室、6畳のツインベッドルーム、源泉かけ流しの専用露天風呂を完備。ほかの客室と壁を共有せず、最大6名まで一緒に宿泊できます。
標準設備は、テレビ、電話、電気ケトル、冷蔵庫、金庫、温水洗浄トイレ、ヘアドライヤー、浴衣、タオル、歯ブラシ、カミソリ、スリッパ、スキンケア用品です。客室内のユニットバスは、露天温泉風呂付きと明記されている場合を除き、通常の水を使用しています。
喫煙可否は客室タイプによって異なります。禁煙室もありますが、東館には喫煙可能なお部屋が含まれるため、予約時に客室タイプをよくご確認ください。
食事
夕食は、和食とフレンチの両方の経験を持つ料理人が手がける、和洋折衷の会席料理です。群馬や奥利根エリアの地元肉、川魚、山菜、きのこなど、季節の食材を取り入れています。
基本の夕食では、群馬県産の上州牛が提供され、卓上で陶板焼きとして味わえることが多くあります。さらに、焼き岩魚も名物のひとつで、前菜、お造り、煮物、季節の野菜、ご飯、汁物、香の物、デザートなどが並びます。
献立は季節によって変わります。春には採れたての山菜、秋冬にはきのこや、季節に合ったより味わい深い料理が登場します。
グレードアッププランでは、上州牛のすき焼きが中心になったり、上州牛の量が増えたりする場合があります。ほかにも、地域の肉料理や、骨酒付きの焼き川魚が加わるプランもあります。内容は宿泊プランによって異なります。
夕食は18:00開始です。朝食は8:00開始で、ビュッフェではなく和定食で提供されます。
食事は南館1階の個室食事処で召し上がります。各部屋はしっかり仕切られているため、朝食・夕食ともにご自身のグループだけでゆっくり楽しめます。
食物アレルギーには、事前に詳細を伝えることで共用調理場の範囲内で対応可能です。ただし、アレルゲンの完全除去は保証されず、単なる嗜好による献立変更には限りがあります。
温泉・癒やし
龍洞では、敷地内にある2本の源泉から温泉を引いています。お湯は無色透明でほとんど無臭、肌あたりはなめらかで、pH値はおよそ8.0〜8.5です。
泉質は弱アルカリ性低張性高温泉の単純温泉です。18の露天風呂すべてが、循環を使わない100%天然温泉の源泉かけ流しです。
一般的な適応症としては、疲労回復、冷え性、神経痛、筋肉や関節の痛み、肩こり、打ち身、ねんざ、慢性的な消化器系の不調、病後回復期などが挙げられます。
宿泊の場合、18の貸切露天風呂は24時間いつでも利用できます。予約制ではなく、利用時間の制限や追加料金もありません。
利用方法は、お風呂の入口にあるその湯の名前が書かれた木札を取るだけです。選んだお風呂の外に木札を掛け、内側から鍵をかけて利用します。入浴後は木札を元に戻し、次の方が使えるようにします。
「大龍」は最も大きなお風呂で、20人以上入れる広さがありますが、木札を掛ければ完全貸切になります。「河龍」や「渓龍」は川の近くにあり、「木龍」には長い檜風呂が使われています。
そのほか、庭園風の「和龍」、竹をテーマにした「竹龍」、洞窟のような「暗龍」、陶器風呂の「壺龍」、2つの湯船を備えた「双龍」などがあります。「香龍」は季節によって湯の香りが変わり、「泡龍」では泡立つ湯を楽しめます。
「蒸龍」には露天風呂のそばにサウナがあります。「楽龍」は露天風呂に加えて内湯も備えており、雨や大雪の日でも利用しやすくなっています。
18の露天風呂のうち、しっかりした洗い場を備えているのは1か所のみです。館内の別の場所に専用の内湯洗い場やシャワールームがあるため、露天風呂巡りの前に体を洗うことができます。
湯上がりの休憩所は3か所あり、冷たい飲料水も用意されています。18湯を一度に巡る必要はなく、途中で休憩を挟みながら楽しめます。
また、8室の客室にも源泉かけ流しの専用露天風呂が付いています。該当するのは、西館露天風呂付きメゾネット4室、半離れ2室、完全離れ2室です。
タトゥーのある方へ
タトゥーがある方でも、龍洞の18の貸切露天温泉風呂を利用できます。木札を掛けて鍵を閉めれば、そのお風呂はご自身のグループだけの完全プライベート空間になります。
これらの貸切風呂では、タトゥーを隠す必要はありません。龍洞はタトゥーフレンドリーな温泉旅館として案内されています。
露天温泉風呂付き客室を選べば、さらにプライベートな入浴も可能ですが、メインの18湯巡りを利用するために必須ではありません。
館内施設
「遊湯館」は1887年築の古民家を活用した建物です。館内には共用の内湯、囲炉裏、売店、そして湯巡りの合間にくつろげる休憩スペースがあります。
旅館の敷地は木の根沢川の両岸に広がっています。5つの宿泊棟・施設棟が露天風呂巡りの動線につながっているため、客室・食事処・温泉の移動には多少歩くことを想定しておくとよいでしょう。
湯巡りスタンプラリーも、滞在を楽しくしてくれる魅力のひとつです。18のお風呂それぞれにスタンプがあり、すべて集めると記念品がもらえます。
ロビーでは無料のドリンクサービスがあります。敷地内には自動販売機や小さな休憩スペースも点在し、売店では地元特産品やお土産を購入できます。
駐車場は屋根付き・屋外ともに無料で利用でき、約26台分のスペースがあります。龍洞では駅への送迎サービスは行っていません。
館内は完全なバリアフリーではありません。屋外通路や階段、棟ごとの移動、冬季の積雪などにより、移動に不安のある方には不便に感じられる場合があります。
ペットの宿泊はできません。Wi-Fiは敷地の一部でつながりにくい場合があるため、龍洞は仕事中心の滞在よりも、温泉と自然を楽しむ休暇に向いています。
アクティビティ
ぜひ18湯すべてを巡って、スタンプもコンプリートしてみてください。お風呂ごとに景観や雰囲気が異なるため、午後、夜、翌朝に分けて楽しむのもおすすめです。
春は川沿いに山の草花と新緑が広がります。夏は山ならではの涼しさがあり、ホタルに出会えることも。秋は渓谷が色づき、冬は雪見風呂を楽しめます。
奈良俣湖や奈良俣ダムへも車で気軽にアクセスできます。湖は山々に囲まれ、新緑や紅葉の季節には特に立ち寄りたい景勝地です。
照葉峡は坤六峠へ向かう道沿いにあり、特に紅葉の名所として知られています。奥利根湖もまた、ブナ林や人里離れた水辺の景観を楽しめる、風光明媚なドライブスポットです。
みなかみは日本有数のリバーアクティビティの目的地です。季節に応じて、町周辺のアウトドア事業者がラフティング、キャニオニング、シャワークライミング、カヤックなどを提供しています。
冬は水上高原スキーリゾートや宝台樹スキー場へアクセスできます。スキー、スノーボード、スノーシュー、雪遊びを楽しんだあと、夕方に龍洞へ戻って温泉巡りを満喫する過ごし方もおすすめです。
少し足を延ばすなら、尾瀬で湿原ハイキングを楽しんだり、ロープウェイで谷川岳方面へ向かったり、長い地下階段で知られる土合駅に立ち寄ったりするのもよいでしょう。
その他の情報
通常のチェックインは15:00から、チェックアウトは11:00までです。やや遅めのチェックアウトなので、出発前にもうひと風呂と朝食をゆっくり楽しめます。
日帰り入浴は10:00〜18:00で利用できます。ただし、混雑時には受付終了が早まったり、利用が制限されたりする場合があり、毎日同じスケジュールとは限りません。
宿泊の場合は、チェックインから出発まで貸切露天風呂を利用できます。日帰り利用は、これより短い昼間の時間帯のみとなります。
龍洞へは、水上インターチェンジから約23キロ、車でおよそ40分です。12月から3月は雪や路面凍結のため、冬用タイヤまたはチェーンが必要です。
公共交通機関の場合は、上毛高原駅まで行き、バスで水上駅へ向かいます。そこから湯の小屋行きのバスに乗り換え、終点で下車してください。龍洞までは徒歩約2分です。
東京からの所要時間は、列車やバスの接続状況にもよりますが、おおよそ3時間です。専用送迎はないため、奥利根エリアを観光するなら車のほうがより便利です。



















